青空の下月夜に舞う 2

無視して帰ろうにも、朝お母さんに一緒に帰ると雄大が伝えていたから、そういう訳にもいかない。

何かあったのか聞かれて、無理矢理犯されそうになったなんて、言えないよ。


春の、まだ肌寒い風が、私の髪を撫で。

本来なら綺麗に見える筈の桜が、悲しく泣いてる様に見えた。


隣に並んだ私を満足気に見る雄大の気持ちが分からない。



鼻唄を歌いながら歩く、最後の帰り道は、憂鬱で仕方がなかった。




「ただいまー」


雄大が声を出し、玄関を開ける。
すると――――


奥からパタパタとスリッパの音が聞こえてきた。


「卒業おめでとう!行けなくてごめんね?」


満面の笑みを浮かべたお母さんが、花束を持ってリビングから出てきた。