「すいません、予約していた原嶋ですが」 お父さんが店員に告げると、二階へと通された。 階段を一歩一歩上がる中、心臓が痛い位に高鳴る。 部屋の扉を開け、個室だと分かった時。 中から、楽しそうな知恵さんの笑い声が聞こえて。 お父さんが私を先に入れようと、立ち止まり、瞳で促される。 ――――――緊張はピークに達した。 背中を押され、先に中に部屋に体を入れると、中の灯りが私を照らす。 その瞬間。 部屋は水を打った様に静まり返り、知恵さんの鋭い視線が、私を射抜いた。