バイクに乗ったから、雄大が頻繁に私に会いに来る様になった。
もう祐也や、美舞のせいにはしない。
「雄大、もう……」
「やめて、なんて言えないと思うけど?」
不適に笑う顔を。
下から見るのは、どんなに屈辱的か。
カーテンが、少し薄明かるくなって来た頃。
机の上に、一枚の写真を置いて。
雄大は部屋を後にした。
私……二日寝てないや。
事後処理も。本当は直ぐにでも床に転がるティッシュを片付けてしまいたい。
けれど、体を起こす気にはなれなくて。
痛いのは体よりも心。
壊れてしまえばいいのに。
瞼を閉じながら、懸命に頭を真っ白にした。

