涙は流さない。 「ご飯に行く、のは……悲しい、とか嫌な、事じゃないんだ、けど」 耳元で、響の相槌が聞こえる。 学校で、友達と普通にする“家族”の会話。 次第に覚える違和感。 自分の家は、みんなと違う。 当時は一番信頼していた雄大。 帰り道。雄大を捕まえて、疑問を、口にすると何も言わずに笑っただけ。 それが、全てだと。 「怖いの…………っ」 私の言葉を聞き、背中を擦る響の手が。 一瞬ピクリと反応した。