青空の下月夜に舞う 2

ゆっくり。

雄大の綺麗な指が私の首に伸びる。



「分かってる、よね?」



静かに頷いた私に、「いい子」と口にして。

再び唇を塞がれた。




逃げ道ならたくさん考えた。

それでも全て踏み止まるのは、優しく名前を呼ばれて抱きしめてくれた記憶があるから。


あの日に戻りたい、なんて言わないから。
せめてもう一度だけ。



私を認めてください。




閉じていく瞼で。
どうしても願ってやまない声が、頭の隅から響いていた。