トイレに閉じ込められて、洗剤と水を上から流し込まれ、ブラシなどを投げつけられながら私は酷く悲しい気持ちになりました。
そして惨めな気持ちになりました。
ランドセルを焼却炉で燃やされ、教科書にひどい落書きをされ、縦に引き裂かれたジャージに墨汁を掛けられ、靴には目一杯の画ビョウが入っていました。
こんな格好で家には帰れません。
先生はこれっぽっちも何もしてくれません。
お母さんはきっととても悲しいと思います。
もう駄目なんだと思います。
きっと私は間違って生まれて来てしまったんだと思います。
お母さん、ごめんなさい・・・。生まれて来てごめんなさい・・・。
―どうしたの?悲しいの?―
誰かが私に声を掛けてきます。
―私も一緒に泣いてあげるよ。―
「あなた、誰?どこにいるの?」
―見えなくても良いの。私の声が聞こえているなら。―
「うん、聞こえるよ。優しい声だね。」
―何もしてあげられないけど、あなたの気持ちに寄り添うことくらいなら出来るよ。―
「わぁ、嬉しい!あのね、みんな私にイジワルするの・・・。それでね・・・。」
病院のドアに小さな窓がある。
医者は中を覗く。
「何か、良い治療法があれば良いのだが・・・。」
医者は溜め息をついた。
女の子は病室の鏡に向かい、楽しそうに話していた。



