奇聞録三巡目




放課後、昇降口に向かい歩いていると、自分の後ろを誰かが着いてくる気配を感じた。


振り返るとムシロに体を巻かれた色の白い痩せた男が立っていた。


ギョッとして、足がすくむ。



色の白い痩せた男は、目を見開いて口をパクパクさせている。



立ちすくんでいる私の方へ歩いてくる。


う、動けない・・・。


真横に男が来たときに、


「お前がやったのか!!」


と、


怒鳴られた。



恐る恐る横を見ると、男の目と鼻と口から、大量の水が吹き出した。



そのまま腰を抜かし、倒れ込んだ自分に、溢れ出た水が掛かる。



ヌメヌメとした、不快な臭いがする水だった。



自分は這うように逃げた。


階段を転げ落ちるように、何とか昇降口に辿り着いた。


靴に履き替え昇降口を飛び出す。




自分はそれ以来、あの男には会っていない。