エルティーナの別れから数年後、アレンはクルトの護衛騎士であり、師となっていた。
「師匠!! 師匠!! 身体がだるいなら、ベッドで寝て下さいよ〜」
「クルト様、髪を引っ張らないで下さい」
「だってどう考えても、師匠が倒れたら僕はベッドに連れて行けませんので!!」
「では、腕力をつければいいですね。もう少し素振りの回数を増やしましょうか」
淡々と話すアレンにクルトは両手を頭に乗せ叫ぶ。
「嫌だぁ!!! 僕は、師匠や父上と違って頭脳戦を得意とします。よって素振りの回数は増やさないで下さい」
口ばかり達者になるクルトにアレンは柔らかく微笑む。
「くぅ〜師匠は相変わらず綺麗ですね。神がかっています。眼福です!!
……またそれ、読んでいるんですか?? 『白銀の騎士と王女』…本当にお好きですよね。師匠がこんなガチ恋愛小説を好きなのが意外です。こんな小説読まなくても、現実で恋愛をしたらいいのでは? 師匠を断る女性がこの世にいるとは思わないですよ」
クルトの呆れた声に苦笑しながら、胸元に眠る、エルティーナと自身の髪で造られたヘアージュエリーを服の上から握りしめる。
「恋愛はしていますよ…想いは風化するどころか‥‥‥募るばかり…」
「師匠? …好きな人がいるのですか??」
(「‥‥エル‥‥様‥‥‥」)
「………………師匠……?……」
柔らかな日差しが差し込む窓からは、可愛らしい動物の石像が並ぶ小さな庭園が一望できた。
アレンがエルティーナの護衛騎士として、念願の再会を果たした庭園。美しく成長したエルティーナにもう一度〝恋〟に落ちた思い出の庭園。
大切で大好きな場所を見て、彼女を想い。アレンは長い眠りにつく。
ヘアージュエリーの言い伝えは本当だった。来世で二人は劇的に出会いもう一度、恋に落ちる。
ラズラが書いた『白銀の騎士と王女』のように……。
「師匠!! 師匠!! 身体がだるいなら、ベッドで寝て下さいよ〜」
「クルト様、髪を引っ張らないで下さい」
「だってどう考えても、師匠が倒れたら僕はベッドに連れて行けませんので!!」
「では、腕力をつければいいですね。もう少し素振りの回数を増やしましょうか」
淡々と話すアレンにクルトは両手を頭に乗せ叫ぶ。
「嫌だぁ!!! 僕は、師匠や父上と違って頭脳戦を得意とします。よって素振りの回数は増やさないで下さい」
口ばかり達者になるクルトにアレンは柔らかく微笑む。
「くぅ〜師匠は相変わらず綺麗ですね。神がかっています。眼福です!!
……またそれ、読んでいるんですか?? 『白銀の騎士と王女』…本当にお好きですよね。師匠がこんなガチ恋愛小説を好きなのが意外です。こんな小説読まなくても、現実で恋愛をしたらいいのでは? 師匠を断る女性がこの世にいるとは思わないですよ」
クルトの呆れた声に苦笑しながら、胸元に眠る、エルティーナと自身の髪で造られたヘアージュエリーを服の上から握りしめる。
「恋愛はしていますよ…想いは風化するどころか‥‥‥募るばかり…」
「師匠? …好きな人がいるのですか??」
(「‥‥エル‥‥様‥‥‥」)
「………………師匠……?……」
柔らかな日差しが差し込む窓からは、可愛らしい動物の石像が並ぶ小さな庭園が一望できた。
アレンがエルティーナの護衛騎士として、念願の再会を果たした庭園。美しく成長したエルティーナにもう一度〝恋〟に落ちた思い出の庭園。
大切で大好きな場所を見て、彼女を想い。アレンは長い眠りにつく。
ヘアージュエリーの言い伝えは本当だった。来世で二人は劇的に出会いもう一度、恋に落ちる。
ラズラが書いた『白銀の騎士と王女』のように……。

