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 結局、理王の店へ行くことはスッパリと諦めた小鳥だったのだが。

彼は違った。

「しょーどーぶーつ。どこ行ったぁー?ちっこいから探すの大変だよなぁ。……お、いたいた。おーい、出掛けんぞ」

後日、小鳥はキッチンでカロンに捕獲され、ズルズルとエレベーター前まで引きずられていった。

「カロンさん?どこに行くんですか?」

「は?あんたさ、俺に約束させといて、それはなくね?」

「え……約束って、まさか」

思い当たることは一つしかない。

小鳥は慌てて口を開いた。

「もうあの話は無しです!やっぱり行かないことになりました!」

「えー……連れてけば飲ませてくれんだろ?ほら、行くぞ」

「それ、カロンさんが血を吸いたいだけじゃ…!」

「ほら、歩かねぇなら担いでくけど?それともなんだ、お姫様抱っこってやつがいいのか?」

「……歩きます」

抱っこされたまま外を移動するなんて恥ずかし過ぎる。

逃げられないと悟った小鳥は渋々カロンの後について屋敷を出た。