ルカ以外の兄弟の声が重なる。

「女の子の日」

「鮮血のカルマ」

「月よりの使者」

「赤い衝撃」

「ルナティックブラッド」


「へ……?」


なんと全員がバラバラな答えを教えてくれた。

これには小鳥もビックリだ。


(私、単に生理なだけなんだけど……皆さん、何を言って――あ、でも!)


「静理さんが言った“女の子の日”なら正解です」

思わず声に出したら、白魔がクスリと笑って近寄ってきた。

「僕の言った鮮血のカルマも正しいんだよ?聞いたことない?」

「えっ、そうなんですか!?」

驚いているとフェオドールが更にこう言った。

「全員、正解だ。俺が言った“月よりの使者”も、カロンが言った“赤い衝撃”も、オーレリアンが言った“ルナティックブラッド”も“それ”を示す言葉として間違ってはいない」

「し、知りませんでした…。色々あるんですね」

「あのさ、だからなんのこと?意味不明なんだけど」

目をパチクリさせている小鳥の横では、ルカが未だに首を傾げている。