「何で。あのままでいーじゃん」


私の言葉をまたもスルー。


てかさりげにあんたが私の部屋に泊まっていってくれないかな~ってこれでも一応誘ってるんですけど。


それとも駆け引きが通じてない?


お子ちゃまの黒猫に大人な会話はまだ無理かぁ。


と、大人ぶって勝手に納得なんてしちゃって。


でも


「他の男と使ってたって言うなら考えるけど?どうなん?」


スルーしたかと思ったらこっちの予想もつかない返答で投げ返された。


「へ!?まさか!!って言うか私、元彼を部屋にあげたことって一度もないし」


と慌てて言う。


ホントのことだ。


「だよなぁ。あの色気の“い”の字も見つからない部屋に男を泊めることもないかぁ。


かじりかけのスルメが放ってあるぐらいだしな」


「何よ。煩いわね!どーせ、私の部屋は実験室みたいですよー!」


い゛ーーっと歯をむき出して、私なりに威嚇してみたけど、






「俺はいいけど?あのちっちゃいベッドで。




だって狭ければくっついて眠れるじゃん」





―――え…?