「年上のおねーさまをおちょくってるんじゃないわよ」
ムカついたから、黒猫のちょっと寝癖がついて跳ね上がっているふわふわの髪をはたいてやった。
「いってぇ。昨日の朝都はあんなに可愛かったのに…起きてると俺に酷くない?」
「き、昨日??私、あんたに何かした?」
自ら黒猫の横に移動していってくっついただけだけど。
ても抱きしめたわけじゃないし、ただ肩を並べてビールを飲んだだけ。(黒猫はお茶だったけど)
「覚えてないの?」
黒猫は大きな目を開いてぱちぱち。
「……そっか、覚えてないんか…」
さも残念そうにうな垂れてしょんぼり。またも顔を伏せる黒猫。
ちょ、ちょっと待った……
私、黒猫に何したの…?
いくら酔っ払ったって言っても私は今まで記憶なくしたことなんてなかった。
昨日も眠りにつくまでのことをはっきりと覚えている。
でも朝都。
私は今ふつーじゃないのよ。何せバイオハザード変態ウィルスに侵されてるんだから。
思い出せ、朝都。思い出せ……
必死に記憶をまさぐっていると、
「昨日、朝都からチューしてくれたのに。
イタイケな少年を弄んだだけなんだな」
悲しそうに大きな目を伏せて、床を見つめる黒猫。
は!?
チュー!!?しかも私から!!?



