中学生で…?おませなは中坊め。


「でもそれだけ。それ以降好きな子もいなかったし、告られたこともない」


ふーん意外…


ふーン


「てかわざわざ細かく説明してくれてありがと」


「……何だよ、あんたが聞いたんだろ?」


と黒猫は面白くなさそうに目を細めて私を睨む。


「そっちは?何人?」


ついでのように聞いてきたけど、やっぱ気になるんだろうな。


目が真剣。


「あんたの前に二人。一人は年上。一人はタメ」


「ふーん」


黒猫は興味を失ったように顔を逸らす。


でもちょっとつまならさそうに頬杖をついて、






「朝都は俺だけ飼ってればいーの」






と呟く。


……な、何なの…


何なの、そのちょっと拗ねてる口調は…


あんた、



どこまで可愛いのよ。



思わず黒猫の黒い髪に手が伸びた。無造作にセットしたふわふわの黒髪。


「可愛がってあげるから、安心して?」


照れ隠しでわざと笑うと、


私の手の下で黒猫がくすぐったそうにちょっと身をよじった。



にゃ~




ネコが可愛く鳴いた気がした。