「…えっと、帰ろうと思えばいつでも」
「ホント?じゃぁ俺下で待ってるから。ちょっと散歩でもしようぜ?」
散歩とか発想が…猫。
「待ってるからね
朝都」
黒猫は立ち上がると、ひらりと身を翻し、木の枝から飛び降りた。
これにはさすがの私もびっくり。
「ちょ!ここ二階!!」
と言って慌てて下を覗き込むと、黒猫はひらりと身を翻して
片足できれいに着地した。
宙を舞う姿が……高い場所から猫が飛び降りる姿に重なって
凄くきれいだった。
「ワォ♪すっごい運動神経♪さっすが猫」と涼子が口笛を吹く。
黒猫はマイペースに地面に置いた学生鞄を拾い上げると肩にかけて、またもポケットに手を突っ込むと、
「待ってるから」
と言って、ちょっと笑った。
黒猫は
自由きままに
私の心をかき乱す。



