結局私は食事を摂る気分でもなくて、手つかずのまま料理を全部タッパーに詰めて冷蔵庫行き。


明日涼子にでも持っていって二人で食べよう。


あの量はとてもじゃないが一人で食べきれないし、溝口さんも居たらおすそわけできるし。


浩一だったら……


軽々たいらげてはくれそうだけど。


一瞬だけその考えがよぎったけど、慌てて頭を振ってその考えを消し去った。


「どうしたら…」





どうしたらカリンちゃんやロシアン葵ちゃんの存在に怯えなくて済むのかな。






黒猫とお付き合いしている間は一生付き纏う問題なのに


きっと解決策なんてないのに



でもどうしようもなく苦しくて悲しいんだ。


黒猫……倭人―――


近くに居てよ。私を抱きしめてよ。




「大丈夫だ」



って囁いてよ。



そしたら私、「大丈夫だ」って思えるから。


だけど実際倭人は私の近くにいなくて、不安な夜を一人で過ごすことになってる。





どうしたら―――…