マーキングの意味かしら。


黒猫は私の傍を離れずに、番ネコしてる。


でも、やがて小さな寝息が聞こえてきて、私は黒猫の腕の中から抜け出しスヤスヤおねんね中の黒猫を残してお部屋を出た。


番ネコのくせに、寝ちゃったら意味ないじゃん。



キッチンではペルシャ砂糖さんが何かを作っている最中。ペルシャ砂糖さんはフライ返しを握って真剣そのもの。


その横で心配そうにハラハラみけネコお父様が見守っている。


どんな状況なのか気になったけど、


「……すみません、私も何かお手伝い…」


と、おずおずと申し出ると


「あ、朝都ちゃん」


と、みけネコお父様はちょっとほっと安心した様子。


ん??


なんかこげ臭いんですけど


と思っていると、


「わ゛ーカズミちゃん!ハンバーグ焦げてる、焦げてる!」


とお父様がフライパンを慌てて指差し。


「キャァ!」


ペルシャ砂糖さん…叫び声も可愛い。


結局…ペルシャ砂糖さんが作ったハンバーグは丸焦げ。


「僕が何か作るよ」


結局、みけネコお父様が包丁を取り出し


サクサクサク…


手際よくにんじんを切る。


その隣でペルシャ砂糖さんは口に手を当てて、どんよりと俯いたまま。


えーっと……これは…


もしかして女のプライドを傷つけた??


今度は私がハラハラしてペルシャ砂糖さんとみけネコお父様を交互に見て


また


変なときに来てしまった…大人しく黒猫のお部屋でお昼寝していれば良かった


と後悔。