ゆっくりした手付きで十五分ほどマッサージをして
「どぉ?ちょっとは楽になった?」と聞くと、
「んー。なんか楽になった気がする。ありがと」
と黒猫はいつになく素直。
「お夕飯までまだ時間あるみたいだし?お昼寝でもしてなさい?」
「お昼寝、ってまたもガキ扱いかよ」
黒猫はまたも口を尖らせて、でも私はその黒猫の反抗を聞かずに
「ほら、ねんね。ねんね」と言って布団を引き寄せる。
水色のベッドカバーとか、いかにも少年ぽいな。
「ねんね、ってまた……ガキじゃねんだし」
と黒猫はブツブツ。
でもまたもキラッと妖しく目を光らせて、
「ご主人様が添い寝してくれたら寝るー」
なんてとんでもないことを言い出しやがった。
「な、何言い出すのよ!外にお父様とペルシャ砂糖さんもいらっしゃるのよ!
それに私は全然眠くないもん。ほら目ぱっちり!」
と両手で目を開くと、黒猫は
「俺、トキドキ朝都が女に見えなくなるよ」と益々呆れたように
でも大人しく一人で布団にもぐる。
つまらなさそうに掛け布団を頭から被り、
あら、拗ねちゃった…?あんまり子供扱いするから。
でも
黒猫は掛け布団の隙間からちょっとだけ顔を出すと、
「朝都もねんねしよーよ。
お昼寝だけだよ?」
と上目遣い。
やっぱり仔猫だ。
可愛い私の―――にゃんこ。



