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「ほらっ、来なさい。こんな制服姿でうろうろしてたら警備員さんに叱られちゃうわよ」
私は二人を連れて学内を案内。
わざわざ見送りにいかなくても帰れるだろうけど。でも警備員さんに見つかったらいい訳できないだろうし。
二匹のネコ…もとい二人のイケメン高校生を連れ歩く私。
いつになく視線がイタイ。
し、知り合いに見つかりませんよーに(特に浩一)
その視線から逃れるように下を向いてたからかな。
ドンっ
派手に人とぶつかってしまった。
バサバサっ
その人が持っていたファイルやら手帳やらが落ちて、私は慌てて地面にしゃがんだ。
「す、すみません!大丈夫ですか?」
慌ててファイルやらを拾い集めていると、
「いえ、こちらこそ。ぼーっとしてましたので」
とぶつかった相手も同じようにしゃがみ込み、私は目をまばたいた。
私の前で散らばったファイルやら資料やらをかき集めるその人は―――
浩一のところに来てた製薬会社の美人。
「大丈夫ですか~?」
すかさずトラネコくんがしゃがみ込み、黒猫も
「大丈夫かよ。相変わらずぼんやりしてんな」と心配そうに私の手伝いをしてくれる。
ファイルを拾っていたお姉さんがちょっと顔を上げて
「どうもありがとう……あら…あなた―――」
私のことなんて知らないかと思ってたけど、製薬会社のおねーさんの方が気付いたように額に落ちた長い前髪を耳に掛けて目を細める。
「あなた溝口の―――…
彼女?」



