To:黒猫倭人
From:朝都
“電話出れなくてごめんね。研究中だったの”
To:朝都
From:黒猫倭人
“俺こそこないだはごめんね。
話したいことがあります。
今、大学の近くに居る。今からそっちに行っていー?”
いつも通りのそっけない文面。
だけどいつも以上に仰々しい一文を見て私は困惑した。
『話したいこと』ってのが何か気になった。
もしかして―――…
考えたくないけど、
別れ話―――…とか…?
ドキンドキンと心臓が嫌な音を立てて、それでも私は
To:黒猫倭人
From:朝都
“今、こっち立て込み中。駅で待ってて。すぐに行く”
それだけ短く返して白衣を脱いだ。
ここに来て欲しくない理由―――
それはさっき浩一に告白されたからだ。
いけないことをしているわけじゃないのに、黒猫に対して何故だかひどく後ろめたい気持ちになったから。
それにうっかり黒猫と浩一が鉢合わせちゃったら……
とか考えると、またも胃がキリキリしてきた。



