「業者との癒着?だったらお前と溝口さんはどうってんだよ」
浩一が苛立ったように声を荒げて、白衣のポケットに手を突っ込んだ。
「ちょっとぉ、私と溝口さんは何の関係もないわよ」
そんな関係に思われていたとは心外だ。
「分かってンよ。溝口さんは涼子と付き合ってンだろ?」
浩一は呆れたようにため息を吐いて私から顔を逸らした。
―――知ってたんだ…
「涼子から聞いた。植物バイオは溝口さんとこと取り引きがないから、絶対隠さなきゃいけない関係じゃないけど
やっぱり公にはできないから黙っててって」
涼子……
「お前はあれだよな?
あのネコと付き合ってんだもんな」
浩一がつまらなさそうに遠くを見てぼそり、と呟く。
ネコ―――……黒猫、倭人のことか…
「あいつとはうまくいってんの?」
唐突に話を振られて―――
私は戸惑った。
曖昧に頷くと、
「ふーん。あのガキのどこがいいわけ?」
またも聞かれて今度は私の方が目をぱちぱち。



