心の声が聞こえてたからか?
「イエ。俺、そんなに真面目じゃアリマセン」
黒猫がそんなようなことを答えていただろうけど、私は自分の世界でブツブツ。
みけネコお父様は結婚を目前にしてるから忙しいだろうし。
周りがどんどん志望校を決めて、焦ってる部分もあるのかもしれない。
「だ、大丈夫だよ!そんなに焦らなくても。
その歳で具体的な何かが決まってる人なんて珍しいし!」
思わず勢い込んで黒猫に詰め寄ると、
「いや……ホントに、俺そんなに悩んでねぇし」
ハンバーグのタネを混ぜながら黒猫はちょっと呆れ顔。
だけどちょっと楽しそうに口角を上げると、
「なんかよく分からないけど…俺、もしかして慰められてる?」
もしかしなくても慰めてるつもり。
てか
私なりに励ましてるつもり。
バイオハザードウィルスはいつも変態なことばかり考えてるケド、今日に限っては真面目。
「だ、大丈夫だよ!いざとなったら私が倭人を養うから!」
意気込んでぐっと拳を握ると、
「そーなったら俺のあだ名“ヒモ”に決定だな。それだけはヤだぜ」
と黒猫は大真面目。
な、ヒモとな!
黒猫…またも変な言葉をどこからか覚えて。せんせー教えてないわよ、そんな言葉。
「俺はねー、朝都に守られてるだけの家ネコしたいわけじゃなくて、朝都を守る番ネコしたいの」
はっきり言った黒猫が
ドスッ
頭をあたしの背中に軽くぶつけてくる。
「人の話聞いてる?
彼女んちまで来て進路相談するやつがどこにいんだよ。
てかハンバーグなんて口実ジャン?
俺、発情期なのヨ」
んべ
黒猫が舌を出してあかんべ。
発情期…
私は―――……
「ちょっと…おねーさん。
冗談スから」
黒猫は恥ずかしそうに顔を赤くして、またもぷいと顔を逸らす。
冗談―――……
じゃなくても、いいよ。



