「……倭人…どこ?」
不安になってきょろきょろと線路の向こう側を眺めていると、
柱の向こう側から見慣れた学生鞄のはしっこがチラっと見えた。
肩に掛けた持ち手がずり落ちたのだろうか、ちょっと飛び出ていて
まるでネコのシッポのように見える。
黒猫……
「またかくれんぼ?」
思わずふきだして独り言をもらすと、
柱の影からひょっと顔を出す黒猫。
『かくれんぼじゃねぇし
てか俺、すっげぇ恥ずかしい…』
繋いだままになってた黒猫との通話。受話口からちっちゃい黒猫の声が聞こえてきて、
ホームの向こう側を見ると黒猫は顔を赤くして、またもひょっと柱の影に隠れてしまう。
なに、あれ……
何あれ!
照れてんの??
可愛い過ぎだ。
「大好きだ。
ちくしょうめ」
私がケータイ越しに告白をすると
『あい らぶ あさと』
とまたもちっちゃい返事。
I love you too.-



