Chat Noir -バイオハザー度Max-




ってか、私はあいつが泣いたところ見たことない。


ってか男の涙をあんまり見たことがない。


まぁ黒猫の場合はカテキョとその教え子だから、涙を見るってどうゆう状況よ、って逆にツッコミたくなるけど。


男の子って、どんなときに泣くんだろ。


どんな顔して泣くんだろ。


……って、私はドSか。


「泣かせてみたいなんて思う……って、変態道まっしぐらじゃん」


どうやら私の頭の中に入り込んだ変態のウィルスはもの凄い勢いで増殖してる模様。






泣かす前に、泣かされるのがオチだ。


引き返すのなら今のうち。





―――と、思いつつ、黒猫の部屋の前でインターホンを押す前に鏡で自分をチェックしてる自分が居る。


別にデートの約束とかしてたわけじゃないわよ?


今日は週二日のお勉強の日だもの。


今日の格好は白地に紺色のストライプ柄のブラウスに、紺色のふわりとしたスカート。


ウェスト部分に同じ生地でリボンなんてある。


こんな女の子っぽい格好をしたのは久しぶりだ。


いつもパンツか、タイトなスカートだから。


足がスースーする。履きなれないスカートに足がくすぐったい。


けど、妙にわくわくするのはこれから黒猫に会えるって思うから?


これじゃどっちが猫か分かんない。


それでもドキドキと緊張した面持ちでインターホンを押すと、






「……あれ?勉強て今日だっけ?」





黒猫は大きな欠伸をしながら、のんびりと扉を開けた。


その大きな瞳に涙が浮かんでいる。