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「もしもし、涼子?」
『朝都?ごめん、今大丈夫?』
「うん。助かった」
私が答えると電話の向こうで涼子が『?』マークを浮かべた。
今黒猫のおうちに来てることと、幼馴染のトラネコくん、それからカリンちゃんが来て楽しそうにお喋りしてることを話し聞かせると、
『はー…そゆうことね。そりゃ居辛いよね』
涼子はすぐに納得。
「…だよね。黒猫には黒猫の過去があったわけだし、三人は幼馴染だけど
会話に入っていけないって言うかね。
って言うか私以外、三人17歳なんだよ!会話についてけないよ」
思わず本音を漏らすと、
『でもそれを承知で朝都は黒猫くんと付き合うことに決めたんでしょう?
そうと決めたらぐだぐだうだうだ言わない』
涼子にはっきり言われて、私は目をぱちぱち。
『なんてね。正直あんたがぐだぐだうだうだ悩んでるのはじめてだから、ちょっと新鮮て言うか。
あんた恋愛に…ってそれ以外もだけど、いっつもどこか淡々としてるって言うかさー
そっけないって言うか…
でも黒猫くん相手にいっぱい悩んでるよね。
そゆうのもいいんじゃない?
それだけ黒猫くんのことが好きってことじゃん?』
ぐだぐだうだうだ……
そうだ。どんなことにも親友にうじうじ悩みを打ち明けるような女じゃなかったのに。
いっつもどこか冷めてて熱くなることなんてなくて、だから
『朝都って俺のことホントに好きなの?』って言われて彼氏にフられてばかりだった。
でも黒猫に今同じこと言われたら
「好きだ。ちくしょう」
そう答えてるに違いない。



