黒猫の腕がちょっと持ち上がって私の肩を抱きしめるように置かれた。
ドキドキ…私は黒猫の首元で緊張してちょっと顔をこわばらせていた。
黒猫は最初のうちゆっくりとした動作で私の肩や髪を優しく撫でていたけれど、
その動作が次第に遅くなって、
やがて動かなくなった。
ど、どうしたんだろう…
ちょっと気になってごそごそと顔だけを上げると、黒猫は目を閉じたままぴくりとも動かない。
……もしかして…
「…ちょっと…黒…じゃなくて、倭人」
ゆさゆさ揺すってみたけれど、
スー…
心地良さそうな寝息だけが聞こえてきて、私が揺すっても目を開ける気配がない。
…うっそ。
寝ちゃった……?
てか、このタイミングで寝る!?
「はぁー」
私は盛大にため息を吐いて黒猫の腕の中から抜け出た。
私が身動きしても黒猫は起きだしてくる気配を見せないし、
「ちょっと黒猫。こんなところで寝ると風邪ひいちゃうよ?寝るんならベッドで寝なさい」
と肩を叩いてベッドに促すも、掛け布団に顔を埋めたまま黒猫は気持ち良さそうに頬を緩めている。
か、可愛い……
じゃなくて!
起きろ~~~!!



