「は?ふつーのソース焼きそばだし。イカが入ってんの。あんたスルメ好きだし……」
最後まで言い終わらないうちに、ゆっくりとこっちに顔を向けた黒猫が驚いたように目を開いた。
「…どーしたん?」
ぶっきらぼうに…探るように目を上げて、そっと私の目元に手を置く。
優しく撫でられて、
「何で泣いてるの?俺、なんかやらかした?」
と黒猫がちょっと困ったように眉を下げる。
黒猫に言われて気付いた。
「へ?ヤダ!私、何泣いちゃってンの!」
慌てて手で涙を拭おうとすると、黒猫の顔がすっと近づいてきた。
細い顎のラインが一瞬だけ視界に写って、私の目元に
チュ
キスが落ちる。
黒猫の顔はすぐに遠のいていった。
「……なんか…泣かせてゴメンナサイ」
困ったように視線を泳がせる黒猫。
「ううん。悲しかったからじゃないの。色々嬉しくて……
あんたの一番の親友に一番最初に紹介してもらったことでしょ。
それから教室にも連れてきてもらって。
私が前に同じ教室で机並べかったって言った事、覚えててくれて、
こんなサプライズみたいな」
どれもどんな高価なプレゼントよりも、
嬉しいよ。



