だけど、とカインは続ける。

正直ここまででも大分付いていけてないけど、もういいや。あとで整理して分かんないとこもう1回聞こう……。



「お前が、この国に現れた。」

「……私?」



完全に話を聞く体制だった私を指さして、こくりと彼は頷いた。

飲んでいた紅茶をそっとソーサーに戻して、姿勢を正す。



「さくら。お前はエマにそっくりだ。しかもタイミングの悪いことにエマの飛び立つ日に、この国に来ちまった。

ここからは俺の予想でしかないけど……間違ってはないと思う。


多分お前は、この国の上の奴らに利用される。エマの影武者としてか、

……王族の生き残りとして。」