ねえ、お父様。 私やっぱり嫌よ、だって彼らは友達で、幼馴染みで、兄弟だもの。 それに、私まだまだ遊び足りないわ。 この足で、沢山砂を踏みしめて、いろいろな世界をこの目に焼き付けるの。 お父様は見たことがあるのでしょう? あの場所を。 素敵な国だった、って言っていたものね。 ふふ、私も行ってみたい。 ……いいえ、絶対行くわ。 だから、逃げ出すことを許してね。 まあ、お父様なら笑って許してくれるのでしょうけど。 ________その高い高い空から、どうか最期まで、私のことを見守っていて。