俺は、なんとかみんなを止めて

話の続きをした








「トヨ、俺の望みはただ一つ
この世界が平和になること……

トヨを殺すことなんて、俺には出来ないし
トヨを殺したとしても、この世界が平和になるとは限らないだろ?


なら、トヨ…協力してよ
この世界が平和になるように、力を貸して


魔王の君が力を貸してくれたら、絶対にこの世界は平和になる

争いなんておきないよ…



トヨ。俺の望みを叶えて…」










俺は、トヨの目の前に手をだし

トヨを見つめた









悪魔と人間の対立がなくなったところで平和になることはない

俺の世界がそうなんだから…


だから、トヨに協力してもらうんだ



その人や悪魔を惹きつける美貌と力があれば
世界は上手くいく気がする




頼む、トヨ……

力を貸してくれ










『……………フッ…俺が人間と手を組め…と?
ふざけてんのか、てめぇ…』




「ふざけてないよ。頼む、トヨ
君の力が必要なんだ…」




『……何故そこまで、この世界のことを気にかける?
お前には関係ない世界だろ?』




「…………関係ない…か…
俺は、確かにこの世界の人間じゃない


でも、俺はこの世界で色んな人に出会った
この世界で色んな経験をした

関係ないなんて…ないんだよ
俺にはどっちの世界も大切なんだ


お願いだ、トヨ。力を貸してくれ…」









俺にはこの世界で色んな大切なものが出来た

それを失いたくないんだよ









『……………ははっ…お前は、本当に勇者なんだな…』



「トヨ……?」



『……分かった。貸してやる
この世界を平和にするために力を貸してやるよ』



「トヨ…っ!!」








トヨは、俺の手を握るとニヤリと笑って言ってきた

俺は、その言葉が嬉しくてトヨを抱きしめた



俺がトヨに抱きついたことで周りが色々言っていたが気にならなかった

トヨが協力してくれるという言葉が本当に嬉しかったから…