魔界に着くと、前来たときと同じように
悪しき気配がしていた
だが、悪魔の気配はなく
魔界そのものが悪しき気配を放っているのだと気付いた
「それで、勇者様……
一体、どういうことなのですか……?
魔界に来て……
何をなさるつもりなのですか……?」
「うん。説明するよ
歩きながらでもいい?」
「はい」
ニーナは、俺の後に続いて歩き
俺は、何故魔界に来たのかを説明した
「女王様がトヨ………魔王を捕まえただろ?」
「え、ええ。そうですね……」
「なんのために捕まえたと思う?」
「えっ……?そ、それは……
魔王を処刑するためでは……?」
うん。普通はそう考えるよね……
俺もそうだと思ってたんだけど……
「でも、おかしいんだよ
魔王が捕まって一週間は経ったけど……
魔王が処刑されたって話は聞いていない
しかも、女王様は俺に
魔王を捕まえたときは、みんなの前で処刑すると言っていた
でも、村人は魔王を処刑するとこを見ていないんだ
なら、何故女王様は魔王を捕まえたんだろって思ってさ……」
「え…………それはおかしいですよね…?」
「だろ?
もしかしたら、俺らが女王様の元に来てから処刑をするのかと思ったが……
シャーナすら、そんな話は聞いていないって言ってる
なら、魔王は一体なんのために捕まえられたんだ?」
ニーナも俺の言葉に疑問を思ったらしく
黙って考え始めた
「あともう一つ、確かめたいことがあるんだ
さあ、中に入ろう」
「えっ……!?こ、ここって……」
ニーナは、目の前にある建物を見て驚いていた
そう、ここは………魔王の城だ
俺は、魔王の城の中に入り
俺たちが戦った、部屋に訪れた
部屋の中は、ボロボロで
氷づけにされているギーラたちがいた
「ニーナ
この氷を溶かしてくれないか?」
「えっ……!?あ、あの勇者様…っ!?」
「これは、ニーナしか頼めないんだ
サビトさんの弟子である、ニーナしか
この氷は、溶かせないんだ」
こんなことをしたサビトさんには頼めない
なら、サビトさんの一番弟子であるニーナなら……
この氷を溶かすことが出来るかもしれない
「勇者様…っ、わ、私……っ」
「お願いだ、ニーナ
この氷を溶かしてくれ!」
俺は、ニーナに頭を下げて頼んだ
ニーナは、そんな俺を見て慌てて止めたが
俺はニーナがやるというまで頭を下げ続けた
「………っ……分かりました
やってみます」
「ニーナ……っ」
「でも、期待はしないでくださいね…?
サビトさんの力は、強力ですから……
私にサビトさんの魔力で作り出した氷を溶かすことが出来るかどうか……」
「大丈夫だ。ニーナなら出来る
俺は、ニーナなら出来るって信じてる」
「勇者様……
分かりました。頑張ります!」
ニーナは、そう言って
呪文を唱え、ギーラたちに向け、力を放った
だが、なかなか溶かすことは出来ず
俺は、ニーナにこれで氷を溶かしてくれとありったけの自分の力を渡した
ニーナは、それを受け取ると
呪文を唱え、ギーラたちに向け力を放った
すると、先ほどまで全く溶けなかった氷が、みるみる溶け始め、氷の中からギーラたちが出てきてその場に倒れた
俺もニーナも氷を溶かしたことに力を使い、その場にへたり込んだ
やった……っ
氷が溶けた……っ!
「勇者様……っや、やりましたね…!」
「ああ。ありがとう、ニーナ!
ニーナのおかげだ!」
「い、いえ……////
私は、何も。勇者様の力のおかげです!」
よし、これで……
ギーラたちから話を聞ける!

