『あ?見て分からねぇのかよ


俺は、ずっと勇者の中でコイツらの様子を見てたんだよ
勇者は俺が中にいることを知らなかったから、好きに出入りが出来たぜ?

お前らの戦いを見ていたが…
やっぱり、シャーナには勝てなかったみたいだな』












魔王はギーラの質問に淡々と答えて
私たちをニヤニヤと笑って見て言った












『魔王!あの女に血を与えるなんて
何考えてるの!?あの女が好きなの!?』











『マーリ。落ち着けよ

好きじゃねぇよ、俺は
知ってんだろ?俺が女嫌いなの



シャーナに血を与えたのは…

シャーナを苦しめたかったからだ』










『『『苦しめたかったから……?』』』













魔王は、玉座に座ると
上級悪魔たちも魔王の側に寄り
魔王の言葉を聞いていた












「シャーナさん…

今のうちに回復を……」












ニーナが魔王たちが話に夢中で私たちのことを気にしないうちに回復させようとしていた













『おい、そこの女

ふざけたマネすんなよ』











「がはっ……」





『ニーナ!!』














魔王はニーナの行動に気づいたのか
魔力を放ちニーナを吹き飛ばした

ニーナはそのまま動かなくて
死んではいないが、気絶していた














『なんだよ、その顔
やっぱ、てめぇの顔はムカつくぜ』








『ふざけるな!!
絶対にあんたは許さない!殺してやる!』














村の人たちや家族を全て魔王に殺され…
その中には、私の愛する人もいた

だけど、魔王に私の目の前で
全ての人を殺された




今もそうだ

勇者や他のみんなも…



魔王のせいで…っ!