魔王のオモチャ






『……っ…悪魔は嘘をつく?
ええ、確かに悪魔は嘘が得意よ



でもね…うぅっ…
契約するときは嘘をつけないのよ

私たちが契約を破ったり嘘をつくと
人間は信用を失う

だから、契約をするとき嘘はつかない



フフフッ…

あなた、悪魔に向いてるわよ』










「そりぁ、どうも」














ヤバいわね…

この傷…早く治さないと身体がもたない…


でも……














「あんたが死んで、女に生まれ変わったら
俺はあんたを愛してあげるよ


それじゃ、またね?」















そう言ってニコニコと笑顔で私にもう一度ナイフを突き刺そうとしたとき……













「ぐあ…っ…!」









『女に生まれ変わったら?
笑わせないで

私はこのままの自分を愛してるのよ
魔王が今の私を受け止めてくれたからね』













私はイケメンが接近してきたころを見計らうと、ナイフを持っている腕に向かって魔術を使った

イケメンは、その場でナイフを落とし
焼け爛れて生臭い匂いを放つ、腕をもう片方の腕で支えていた














『私ね…
元は人間だったの

昔、実の親に売られて脂ぎった汚いオヤジどもに抱かれていたの

こんな見た目だからね?
相当言い値がついていたんだと思う

毎日のように無理矢理犯されたわ


私はそんなオヤジどもから女のように扱われて、心までも女のようにさせられた

この世界を恨んだわ
汚い目で私を見る奴らを全員殺したかった


そんなとき、魔王が現れたの』
















私はお腹を手で押さえて立ち上がり、倒れているイケメンを見下ろしながら昔のことを語った