魔王のオモチャ






『チッ。なんでこっちに来るんだ
他の奴等のとこに行けよ』









ブランはメンドくさそうに舌打ちをしながら頭を掻いて俺を見てきた










「俺はシャーナたちのお荷物になりたくない
それに、ニーナは攻撃型じゃないんだ


だから、ブラン

お前の相手は俺だ!」











『なに粋がってやがる
勇者の剣を手に入れて強くなったつもりかよ』















ブランは俺が目の前にいるにもかかわらず、俺に背中を向けてギーラたちを見ていた













『なあ、俺…どうすればいいんだー?
魔王はまだ帰ってこないのかよ?』








『うるさいわよ
ちょっとは自分で考えなさいよ!』






『今忙しいんだ
マーリの言ったとおり自分で考えてよ』













ギーラとマーリはブランの言葉を冷たく返すと、一対一の勝負に真剣になっていた













『ああー、どうすっかな…
勇者相手に手加減出来ねぇし…

なあ、そこ退いてくれね?』









「ふざけるな!
退くわけないだろ!」















わざわざ仲間を殺させようとする勇者がいるか!?

こいつ、俺が勇者だと本当に分かっているのか!?














『じゃあ、仕方ねぇな…

半殺しだ』













ブランは俺にニヤッと笑うと、いきなり攻撃をしてきた

俺は突然のことで驚いて反応が遅れ
身体が吹き飛ばされた












「がは…っ!」



「勇者様…っ!」







『おいおい、油断してんじゃねぇよ
俺はお前に殺さないとは言ったが
傷を負わせないとは言ってないぜ?

大丈夫、大丈夫
身体を動かせないくらい痛めつけたら
ギーラにでも治してもらうから



そうすれば……

魔王との約束は破られたことにはならないだろ?』















ブランはニヤニヤと笑いながら倒れている俺に近づいてきた