イイコでしょ?

なんで?





なんで今あんな優しいキスをするの?





さっきまであんな怒ってたのに。





冷たかったり、今みたいに優しくしたり…





意味わかんないよ!!





成瀬さんの言動について行けなくて、もう頭がボンッと破裂してしまいそう。


















午後からの会議で、私は先輩社員のユキさんと一緒に、会議室の準備をしていた。





午前中に作っておいた資料を、各席へと並べ、お茶、コーヒー、紅茶、どれにでも対応出来るようセッティングした。






プロジェクターやらの機材を二人で運んで、キチンと映るかチェック。





そうしている内に、ぞろぞろと上の方達が集まりだした。





一人一人飲み物を聞いてはそれに応える。





成瀬さんもやって来て、何食わぬ顔で席につく。





さっきまであの場所で…と考えて顔を赤らめるのは私だけで。





恥ずかしくて目を伏せながら飲み物をついでいった。





成瀬さんのところまで来ると、成瀬さんは私を見る事もなく、コーヒーと一言告げると、隣の新井専務と話をしだした。






意識しまくってるのが私だけなんて、ちょっと悔しい。





と思い、フンッと鼻を鳴らしてコーヒーを置いてやった。





でもそんな事が効くはずもなく…





「あっ、美希だ。高橋美希。いや違う!成瀬美希だったね~今は!」





なんて言って笑いながら私の腰の当たりをパチン、と叩いた。





「ちょっと!!や…」





「辞めろ。人妻に気易く触ってんじゃねぇよ。セクハラだぞ。」





私が言うのを被せるように言った成瀬さん。





驚いて振り返ると、





「見てんじゃねぇよ。さっさと飲み物配って出ていけ。邪魔で会議が出来ない。」






資料を見ながらボソボソと言った。






新井専務はニヤニヤとしながら私たち二人を交互に見つめる。






悔しい気持ちを拳で握り潰して、さっさと飲み物を配って出て行ってやった。