琴音と別れ、まず花音がやってきたのは封魔の部屋だった。

許可を得て中に入ると、彼の姿しかなく、花音は首を傾げた。


「あれ?」

「何、首を傾げてるんだ?」

「えっと、てっきり神蘭さん達がいると思ってたから」

「ああ。あいつらなら、これからのことを話し合ってる。黒姫のいる城の場所もわかったしな」

(そういえば、そうだった)


色々と酷い目にあったが、それが分かったのは収穫だとは思う。

ただその前で出会ったフードの人物が何者なのかと疑問は残っていた。