父の死後、遺品を整理する機会があった。
父の書斎にある愛用の机の引き出しは一番下の段が開かなかった。
生前父は、「引き出しが壊れてしまった。」と、よく言っていた。
何が入っているのだろう?
私は気になって無理矢理壊して、取り外す事にした。
バールでこじ開ける。
ガキン!
外れた。
中には一枚の手紙と写真が入っていた。
写真には、
見たこともない女性と四歳くらいの女の子。
そして父は楽しそうに微笑んでいた。
いつ位の写真なのか?
そして、この二人と父の関係は・・・。
手紙を読んでみた。
―貴方に渡せる物は最後にこれだけになってしまいました。どうかお許しください・・・。―
それだけが書かれていた。
封筒の中には髪の毛と、小さな歯が入っていた。
どういう事なんだろう。
生前に父は言っていたことがあった。
「人間いつ豹変するか解らない。気を付けろ。」
だったと思う。



