奇聞録二巡目




解体を仕事にしていると色々な物件があるわけです。



畳を剥がしたときお札がビッシリ貼られていたとか、人型の血痕の跡があるとか、骨壺が出てきたとか、あるわけです。



中には実際仏さんが出てきた庭だとか、リンチして殺してしまった部屋だとか、自殺他殺孤独死何でも在るわけです。



やる前には必ずお祓いしたり、拝んでもらったりするんですが、中にはそういうやつをもらってきて、怪我したり、病気になったりしてしまう仲間も居ます。



因果な商売です。



一番堪えたのは、家族にまで飛び火したりするときです。


あれには滅入ります。


こんな仕事は辞めたくなりますが、生きていくためにはやらなきゃいけないので、色々方々を探し回ってお払いしてもらいます。



やられないように考えないように仕事を進めるだけです。



前の現場は解体中ずっと赤ん坊の泣き声がしていました。


居るわけ無いんですから赤ん坊なんて。


壁から聞こえるんですよ。北側の押入れの壁から。


現場に忘れ物をして取りに行った時なんて、押入れの中を赤ん坊が這い回っているんですよ。泣きながら。



一目散に帰りました。


ついに見ちまったと思いましたよ。



まあ、色々ありますが今でも仕事はしています。



え?その赤ん坊の事ですか?



居るじゃないですか、あなたの足下に。


元気に這いまわって居ますよ。