契約結婚の終わらせかた





「はい~ありがとうございます! さすが寛大な社長サマです。ご英断ですね」


おはる屋の和室からニュッと顔出ししたのが、いつの間に来ていたんですか? な葛西さん。

「わ、わぁっ!?」


なぜか桂興産の社長さんは相当驚いて、商品だなに頭がつきそうなほど仰け反った。


「葛西さん……一体何をしました? 社長さんが怯えたような白い顔をしてますけど」


カタカタ震える社長さんを見てると、気の毒なほどに青白い顔をしてる。 これは絶対に葛西さんが何かをやらかしているとしか思えない。


「イヤだな~碧ちゃんまでそんなことを言うの? ぼくはただ、ちょっとだけ協力してねって社長さんに頼んだだけだよ?
“あなたのこれが明らかになれば、会社が傾くどころか沈みかねないですね”ってとある資料を手にお願いしたの。ね? 優しいでしょう」


………………。


いや、それは確実に脅迫でしょう。


「ゆ、許してください。ちゃんとやりましたから」

「うんうん、ぼくの最愛のくるみがさ。ここが無くなるのが悲しいって言ってたからね。社長さんが頑張ってくれて嬉しいよ。もしもここ無くしたら、たぶん明日からあなたは無職になってたね~よかったね」


ニコニコとにこやかに末恐ろしいことをおっしゃる葛西さん……やっぱり、一連の上手く行きすぎたおはる屋のこと。あなたが裏で糸を引いてたんですね。

「おっと、良介。協力サンキューな」

「お、雅司もな。助かったよ」


おまけに雅司さんまで親友でしたか……。


何だか完全に葛西さんの手の内で踊らされた感じがしますよ。