まさか……こんなことになるなんて。
あまりに突然な出来事に、びっくりするやら何やら。信じられないし、頭がついてきません。
雅司さんの発案で桂興産の本社に突撃した子どもたち。偶然顔見知りの佐倉さんに会い、なんと社長自ら直々にお出でくださいまして。
心愛ちゃんが緊張しながら
「お願いします! みんなおはる屋が無くなると困るんです」と訴えつつ、3000人分の署名を手渡せば。
「これは思ったよりもすごい反響だね」
広報部部長を伴った社長さんは、書類をペラペラと捲りながら話してたけど。
隣にいた広報部部長さんを見て驚いた。
だって……その人は。出張ついでにおはる屋に来たというあのサラリーマンさんだったから。
「椙村(すぎむら)くん、キミも話してたここに、私も興味が湧いた。会議などキャンセルして皆で行ってみようじゃないか」
「は!?」
社長の独断に、目が点になったのは他のお偉いさんたち。
「ちょっ……っと待ってください! 今からの会議は各支社の支社長が集まる重要な」
「そんなの、コミュニケーションを取るためのレクリエーションに変更。みんな疲れてるんだから、童心に返るのも悪くないだろ」
何かいろいろとお茶目な社長さんは、ブーイングもものともせずに。支社長さんがたをぞろぞろと引き連れて、おはる屋へやって来ました。
なんという予想外の展開……
もしも失礼があったらと思うと、胃と頭が痛くなりそう。だけど、子ども達は大喜びだった。



