契約結婚の終わらせかた







そして、思い立ったが吉日。


おはる屋が終わった後、心愛ちゃんとチョコの材料とラッピング素材を買いに、地元のショッピングセンターへ足を伸ばした。


(伊織さんのことだからチョコプリンがいいかな)


チョコプリンと言ってもレシピは様々。私が作るチョコプリンを、伊織さんは一度も食べてない。

なら、作ったのが私とはバレないはず。鈴木さんに頼んで、彼が作ったことにしてもらおうか。


それでも容器には凝りたくて、プリンを入れるガラス容器を雑貨屋で捜す。心愛ちゃんはラッピング用紙であれこれ悩んでるみたいだった。


「このハートと星とどっちがいいかな?」

「むしろクローバーの方がいいかもしれないね。ハートだといかにもみたいで、男の子は嫌がるんじゃない?」

「そっかぁ~そうだよね。碧お姉ちゃん、サンキュ」


心愛ちゃんは違う柄を探しだす。なんだか楽しいな。


私には兄弟がいないから、心愛ちゃんとこうしてると。ほんとの姉妹みたい。なんて浮き立つ気持ちは……。


次の瞬間、しゅるんと萎んだ。


だって……



何気なく目を向けた隣の家具屋で、伊織さんとあずささんが連れだって家具を選んでたから。


(もしかして……あずささんが一緒に住むから……新しい家具を買いに来たの?)


半月前にあった衝撃的な会話が甦る。


やっぱり……あずささんは……伊織さんの恋人になった……?


それが一番だと思っていたはずなのに、私の中で予想以上のショックが広がっていた。