(なんでこんなことに……)
なぜか、私と伊織さんに空くんの3人で夜店を回ることになった。
私は浴衣姿だけど、伊織さんはワイシャツとチノパンにカジュアルな皮の靴。空くんは甚平を着てビーチサンダルを履いてた。
2人とも会場の女性陣の視線を集めるには抜群の容姿端麗さで。伊織さんはともかく、空くんも結構なイケメンって初めて知った。
そんな2人に挟まれる私……ごめんなさい。2人にとって何の罰ゲームか、って残念な容姿ですよね。
「あ、あの……まずりんごあめ食べませんか?」
「あ、いいね。碧姉ちゃんには一番大きいの買ってやるよ。どれがいい?」
空くんは私の腕をつかむと、一番近いりんごあめのお店に連れてきてくれた。だけど、私は伊織さんの為に買いたかったから。ちらっと後ろを見ると彼もゆっくりとだけど着いてきてくれてホッとした。
「どれがいいかな」
最近のりんごあめは赤色だけじゃなくって、カラフルなものが多い。それでも私はやっぱり赤色がよかった。
三つ同じものを手にした私は、空くんにあっ! と声を上げた。
「ほら、空くん。あれって同じ高校の立花さんじゃない?」
「えっ!?」
空くんがギョッとしてそちらを見てる間、巾着から小銭入れを出してお会計を済ませておきました。
「あ、ごめんね。見間違いだった~はい、りんごあめ」
「あ! ちょ……碧姉ちゃんずりぃぞ!」
真っ赤になって怒る空くんに、ごめんねと謝りながら。もうひとつを渡すべく伊織さんに向けて駆け出した。



