二百文字小説【小さな玉手箱】

《99.作文》

 作文の宿題が出た。書くのは家族。

 仕事を頑張っているお父さん。優しいお母さん。

 けど弟はなんて書こう。トイレに行きたくなったので席を離れる。

 戻ると弟が鉛筆を持って何かをしていた。

「なにするんだよ」

 原稿用紙のマス目が白黒と塗り絵のような状態に。

「お兄ちゃんなんだから、許してあげなさい」

 お母さんに言われたので我慢する。

 続きをどうするか悩んで、

 弟は幼稚園児。作文の邪魔をしたんだ。

 と書いて、そのまま提出した。