二百文字小説【小さな玉手箱】

《98.粋》

 成人式を迎え、会場に出掛けることにした。

 一生に一度の祝いだ。慣れない着物を外見だけでもと粋に着こなす。

 しかし、不運にも大雪。

そのため、バスの車内は俺たちだけでなく、着物の女性もたくさんいる。

「本日はご利用いただきありがとうございます。成人を迎えた皆さまに、お祝い申しあげます。
降りる時は足元にご注意ください」

 会場前に到着すると、バスの降り口からカーペットが。

 内面の粋とはこういうことなのだなと思った。