なんか変なの、、、、私が?

「………君には敵わないようだ、そうさせてもらうよ。僕の名前は、伊邪鬽 -イザミ- よろしく」

よろしく、、かぁ

あなたの使う、その言葉には、どんな意味が込められてるのだろう

久しぶりに聞いた、"よろしく"…

なにも変わらず、恐ろしい

身体中が、恐怖に反応してるみたい



とーっても、気持ちいい!!

「ふふ、こちらこそよろしくお願いします。香苗 -カナエ- と申しますわ」

左手に鞄を持ったまま、両手を前で組み、自己紹介をする

もちろん、香苗は偽名だけど

この学園の生徒として、新しい名前を作ったのよ、可愛いでしょ?

「では、そろそろ失礼させてもらうよ。また今度、お茶でもしようか香苗さん」

ずっと笑ってるけど疲れないのかね

綺麗すぎる顔を、よく理解しているじゃない

面白すぎる

「ええ、喜んで、楽しみにしていますね。それではまたの機会に、伊邪鬽さん」

偽りなら、自信があるの

誰にも負けるつもりなんてない

口角を上げて、軽くお辞儀をした

伊邪鬽が歩き出す前に、彼の横を通り理事長室を目指した