僕がびっくりして慌てて後ろを振り向くと、そこには見覚えのある少年の姿があった。


先程当たったものは、その少年が持つ荷物だったようだ。


「久しぶり~、勇利。何でそんなにびびってんだよ。」


その少年は僕のおどけた顔を見て笑っている。


「なんだ、篠崎かよ!別にびびってはないけど…」


僕はなるべく平然を装おうとしたが、突然過ぎるの篠崎の登場に驚きを隠せなかった。


「わりぃ、わりぃ。別に驚かせる気は無かったんだけどな。」


そう言いながら悪戯な笑みを見せる彼は、嘘を言っているようにしか思えなかった。