「いいからそろそろ行こう。遅刻する。」 僕らは校門をくぐり校舎に入っていった。 篠崎 龍之介(しのざき りゅうのすけ)と僕は、小学の頃からの仲だ。 いや、もっと前からだっただろうか。 たまに昔のことを忘れているように感じることがある。 「じゃ俺の教室は向こうだから行くわ。俺がいないからってめそめそしてんじゃねーぞぉ。」 「はい、はい。篠崎こそ泣くなよ。」 「泣くわけねぇーだろが。あ、そろそろ始まりそうだから行くわ。じゃあな!」 僕らはそれぞれの教室へ向かっていった。