でも、それでも、早く碧くんに会いたくて……。



――バタンッ!



いつもはしない乱暴さで靴箱を閉めて、急いで、妃莉は図書室に向かった。



図書室、図書室、図書室……。



たしか……。



南校舎の2階にあったはず。



本を返す碧くんにくっついて、前に一度……行ったことがある。



でも、なにげに、南校舎までは、距離がある。



遠いのが、すごくもどかしい。