「妃莉。 学校は、どうだった?」 中ノ瀬家のリビング。 ソファで本を読んでいた碧くんが、視線をあげた。 「うん、楽しかった~。 お友達もね。 もうできたの~♪」 テケテケっと小走りでソファまで歩き、パフッと碧くんの隣に座る。 入学式とその後のHRも無事に終わり、おじさんにまた車で送ってもらった。 部屋で、制服から、もこもこの可愛い部屋着に着替えた。 その袖をびろーんと引っ張って、手を隠す。 その状態で、碧くんの腕に、自分の腕を絡ませた。