「ごめんね。
LINEするのが遅くなって」



「それは、べつにいいけど……」



碧くんが、そう言ったときだった。



――タタタタッ……。



廊下を走ってくる複数の足音が、後ろから聞こえた。



……と思ったら、



「妃莉ちゃん。
バイバイッ」



と、通り過ぎざま、片倉くんに声をかけられた。