「妃莉。 今日の昼、どうした?」 放課後。 教室に迎えに来てくれた碧くんが、ドアのところで、妃莉に聞いた。 「えっと……。 あ……。 今日は、片倉くんと……」 「……片倉くん?」 「うん。 コロッケパンをおごってくれたの」 廊下を一緒に歩きながら、碧くんの顔を見あげる。